会計学は、300分の超長時間試験に


新試験制度の論文式試験においては、新しく「会計学」の試験科目が導入されました。
これは、従来の「簿記」、「財務諸表論」及び「原価計算」の3科目を事実上統合したものといえます。
新試験の短答式試験との関係では、「財務会計論」と「管理会計論」の2科目をまとめたものということになります。
論文式試験における最重要科目であることは間違いなく、試験時間も三〇〇分と非常に長いものとなっています。
出題される問題数は大問が5問となっており、現行試験制度の大問一問あたり一時間という配分がそのまま踏襲されています。
現行試験制度の3科目をまとめたと考えるのであれば、試験に占める時間数は減少したことになります。
租税法が新たに導入された影響ではないでしょうか。
試験問題については、当面、「財務会計論」と「管理会計論」とを分けて出題することが適切であると考えられています。
そのため、出題形式についても現行試験制度と大きな変わりはないと予想されます。
ただし、財務会計論を構成する簿記と財務諸表論は有機的に結びついているので、両者の総合問題を出題することも有効であると考えられています。
今後は計算問題と理論問題の融合が進んでいくことも考えられます。
さらに、財務諸表分析など、財務会計論と管理会計論のいずれにも該当すると考えられる分野についても出題することが適切であると考えられており、現行試験よりも高度な融合問題が出題される可能性があります。
その場合、受験生は単なる暗記では正解することが困難であり、十分な理解が必要とされることになるでしょう。
計算問題については、短答式試験においても出題されることから、そのウェイトを少なくして、論文式試験では理論問題を多く出題することも検討されているもようです。
新試験制度の論文式試験においては、一層文章力が要求されることになります。
最後に、公会計と非営利会計の分野についても検討されていましたが、当面出題されないこととなり、受験生にとっては朗報といえましょう。





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